茨木市文化振興財団プレイベントレポートVol.1(2022.10~12)

茨木市文化振興財団が昨年度に実施した、おにクル開館プレイベントのレポートをお届けします。

1.音と食で楽しむ ゆるやかワールドシリーズVol.1~ハンガリー編~(2022.10.20)

ハンガリーの民俗楽器ツィンバロンとヴァイオリンのデュオ「ヒロシンタ」とピアノ:石原光世によるコンサート+食のイベントを開催しました。
市民活動センター登録団体である「食育子育ち実行委員会」にハンガリー伝統のお菓子や料理を提供いただき、目と耳と舌でハンガリーを楽しんでいただく機会になりました。
普段は閉鎖している喫茶・食堂の空間が、ハンガリー名産のパプリカの良い匂いで満たされ、心も身体も満足に!

「ハンガリー音楽とハンガリーのお料理も、まったく前知識なく来てしまいましたが、素敵な演奏に感動しました。」などと言ったお声も聞けました。

2.茨鬼万華鏡~あなたと創る茨木童子~(2022.10.23)

ブックトラベルに新企画!「茨木童子」を題材に、野外で演劇をお楽しみいただきました。鑑賞だけでなく、参加型の演劇。自分の足で回って物語を紡いでいきます。
俳優と直接触れ合えるだけでなく、目の前で繰り広げられる殺陣の迫力にも圧倒!丸一日かけてじっくり味わう演劇に、朝から最後まで参加してくださる方もいらっしゃいました。

3.三味線と和太鼓で聴く朗読「藪の中」(2022.12.16)

朗読と和楽器で聴く「文豪」シリーズは、日本文学を「音」で立体的に表現し、身近なものと感じてもらうことを目的のひとつとする企画です。今回は芥川龍之介の長編作品「藪の中」を、プロのナレーターと実力派俳優陣、新進気鋭の三味線奏者と和太鼓奏者の演奏によるコラボレーションでお届けしました。
「藪の中」妖しくも悲しい結末のない物語。近代文学は難しく思われがちですが、図書館でふと手に取ってチャレンジするきっかけとなれば芥川も藪の中でにやりとほほ笑んでくれるかも。
他に小川未明「赤いろうそくと人魚」吉野弘「祝婚歌」も披露され、会場では、図書館からご提供いただいた「芥川龍之介全集」をはじめとするハードカバーの書籍をたくさん展示しました。
観客からは「朗読もさることながら、和太鼓と三味線の効果がとても良かったし、素晴らしかったです。」などと言った感想をいただいております。

4.フルートアンサンブル”パステル”Night Library Concert(2022.12.17)

いつもは静かな図書館がコンサート会場に!
当日は冷たい雨の降る中、本当にたくさんの方にお越しいただき、フルートの温かく可愛らしい音色をお楽しみいただきました。
年末年始になるとよくTVなどで耳にする「第九」を4人のミニマムな編成で。こちらは「指揮者体験コーナー」として、下は4歳のお子様から、「指揮者をするのが夢でした」と仰る方などバラエティに富んだ方々が体験。
館長による「中条図書館の50年の歴史とこれからの未来のお話」建物が古すぎて新聞に載ってしまう、という不名誉な話をはじめ、皆様思い出に浸りながら聴いてくださいました。
そして、このコンサートのために書き下ろしてくださった茨木市在住の作曲家・和田仁美さんによる「DC and CR」。これは、日本十進分類法(DC)と音楽のD(レ)とC(ド)を掛けて作曲されたそう!ドとレがたくさん出てくるワクワクするような楽しい曲でした!
茨木の移動図書館と言えば「ともしび号」。このともしび号のテーマソング「山小舎の灯」など
「中条図書館」ならではのイベントとなり、大変盛り上がり、嬉しいひとときとなりました。

5.音と食で楽しむ ゆるやかワールドシリーズVol.2~インドネシア編~(2022.12.21)

茨木に拠点を置いておられる「インドネシア伝統芸能団ハナジョス」の皆様によるコンサート+食のイベントを開催しました。
本格的な民俗楽器と美しい舞の姿にお客様のカメラの手が止まらないほど。村の自然を想起させる楽曲など、バラエティ豊かに盛り上げてくださいました。
食は茨木市でアジアン料理教室を営むアジアン料理教室 Sama Sama Cooking 講師 Gusti Akiさんと、元青年海外協力隊の中村嘉訓さんのお二人。Gusti Akiさんからはレシピのご提供、そして茨木産の材料で作ったお話などをお聞かせくださいました。中村さんからは、当時派遣されていたジャイカの様子など、こぼれ話をたくさん伺うことができました。